タンナの物語風ライフログ

タンナの人生を物語風に伝えるブログ。

初ラブホテルからの高次元暗黒宇宙空間へアクセス。

初めてのラブホテルで、私は別の次元に到達できたのだ!!!

 

(特定回避のため時期や詳細を変えています)

高次元からの使者

これは私が不眠症に悩まされて夜な夜な遊んでいた時期のとある出来事。

 

当時、私は不眠症に悩まされていた。

眠れない不安を軽減するために常にポッケの中に眠れる薬を入れていたほど。

時々外出用の服にすら眠り薬を入れていたほどだから、そうとう追い込まれていたんだと思う。

 

ただ悪いことばかりじゃなくて、眠れないからという理由でいろんな場所に遊びに行っていた。

引きこもりがちだった私にとって毎晩のように新しい経験ができるのは、結構刺激的だった。

いまや夜に遊ぶことも無くなったが、時々その日々を懐かしく思う。

 

その懐かしい思い出の中に、いまだに昨日のことのように思い出す出来事がある。

 

 

ある寝付けない夜、知り合いの飲み会に誘われた。

ちょうど退屈な夜を持て余した私は参加を了承し現場へと向かった。

 

しかし、余りにも突発的なお誘いのため参加する人の情報は皆無。

どんな人が何人参加するのかもわからないまま、私は飲み会の会場に到着した。

会場は普通の居酒屋で、特別変わったところはない。

予約してくれた友人の名前を店員さんに告げると個室に案内された。

 

若干の緊張感を感じつつ、個室に入る。

すると、見慣れた友人と個性的なメンバー二人がそこにいた。

1人はドレットヘアーのお兄さんでなかなか厳つい。

もう1人は大きな眼鏡をかけて縄文人みたいな麻の服を着た女性。

 

私は2人に挨拶を済ませ友人の隣に座った。

しばらく彼らと話すと、個性的な2人は見た目とは裏腹に非常に高学歴。

二人とも有名な大学を卒業していて、実はインテリジェンスの非常に高い方々だった。正直、だれでも入れる大学卒の私は気後れした。

 

そんな私の心情を察したのか、二人ともかなり気さくに話しかけてくれた。

自分が興味関心のある事、現在の仕事、彼と彼女が個性的な見た目に至るまでの物語など。

 

まだかかわって数時間しか経ってないのに、まるで古くからの知り合いみたいに話すことができるようになった。

 

楽しいお話が続き、やがて酒を水代わりに酒を飲むようになり、話はどんどん性の話題に。

 

友達の性に奔放な生活は知っていたが、まさか大学で目立った男子生徒とほとんど寝ているのには驚いた。

しかし、驚いているのは私だけで、トレッドヘアーのお兄さんもデカメガネのお姉さんも平然としている。

なるほど、彼と彼女もかなりの強者であることが分かった。

 

それに対して私は、経験こそあるもののそれすら遥か遠くの昔のこと。

しかも、まだラブホテルにすら入ったことがないという状態。

流石に、強者たちの話題にはついていけないので聞き役に徹していた。

 

好きも嫌いも

話を聞いていると、それぞれ個性があって面白い。

 

例えば友達の場合は、かなりの面食いなので顔がかっこよければだれでもどんな人でもいいそうだ。

その一方で、ドレットヘアーのお兄さんは性格重視で顔や見た目はまったく気にしていないとのこと。

彼の「そん時の魂の共鳴重視っすね!」という言葉からもそれは本当だろう。

 

世間ではなかなか受け入れられないだろうが、私はこういう人たちが好きだった。

体の関係を結ぶかどうかは別だが。

 

 

二人の話を聞いているだけでも、かなり刺激的。

そんな強者たちの中でも一際異彩を放っていたのはデカメガネちゃん。

彼女も性的な関係をたくさん持っていたが、他の二人と違うのは性行為に対する異常な嫌悪。

 

一見矛盾しているように見えるが、説明されると納得できた。

彼女は子供を産むことに対して恐れを抱いており、子供を作ること事態を罪深いとさえ思っているとのこと。

しかし、性的な快楽は求めていたいので性行為は嫌いだが性行為の快楽を求めている。

 

こういう方程式でいろんな人と関係を持っているそうだ。

なかなか独特な方だと思ってはいたが、考え方までそうだとは。

性行為は好きだが、生殖に対する嫌悪が異常。

 

 

 

そんな強者たちとの宴会もお開きになり、仲良くなったのでそれぞれ連絡先を交換した。

とはいえ、一回きりの飲み会仲間として認識されてるだろう。

かく言う私も、連絡先は交換したもののこちらから用事がない限り連絡するつもりもなかった。

 

 

高次元からの使者

不思議なメンバーの飲み会から三日たったころ、見知らぬ番号からの電話が届くようになった。

 

よく見ると、飲み会で出会ったデカメガネちゃんの番号だった。

何かあったのかと急いで電話すると呆けたような声が聞こえてきた。

「もしもし~タンナ~?」

「めがねさん、どうかしたんですか?」

「この間話した時楽しかったから、また二人で飲みに行きたいんだけど~」

「三日後なら空いてますよ!」

「じゃ~三日後あの店の前でまた会いましょう~」

 

そう言って通話が切れた。

彼女は遊びのお誘いも独特の様だ。

 

 

三日後、再びあの居酒屋で待っていると、秋口だというのに麻で出来た薄っぺらい七分袖の服を着て彼女がやってきた。

首にはヒスイで出来たネックレスを装備していて、彼女の透き通るよううな白い肌を強調させていて印象に残った。

「ごめ~ん、まった?」

「ついさっきついたばかりだから大丈夫だよ」

「おっ、気が合うね!じゃあさっそく入りましょう!」

 

そう言って私の手を引いて居酒屋へとすたすた歩くデカメガネちゃん。

小さい体格に似遣わないほど積極的な姿勢が彼女の魅力なんだろうか。

 

 

予約はしていなかったが、平日ということもあって個室が開いていた。

せっかくなので使わせてもらうことに。

 

二人で向かい合わせに座って、適当なお酒とおつまみを注文しようとした。

するとデカメガネちゃんは普段の怠慢な動作から考えられないほどの速さでメニュー表を奪い取り「今日は私がエスコートしますから~」といって次々とお酒とおつまみを注文、そして食べ合わせやおいしいお酒の飲み方を語ってくれた。

 

その博識ぶりは目を張るもので、不思議な彼女の魅力をより一層引き立てた。

せっかく二人きりの飲み会なので色々聞いてみた。

すると驚くべき経歴が明らかになった。

 

彼女は、大学に在学中からスナックでアルバイトをしておりそこでお酒の知識を得たそうだ。

さらに子供の頃から様々なスピリチュアル団体を渡り歩いており、独特な服装はその時の影響。

極めつけは、幽体離脱や高次元にアクセスする方法を現在模索していて疲弊しているとのこと。

 

最初こそ理解できたものの、途中から全く理解できない単語がたくさん出てきて、まだ飲んでもないのに自分が酔っている感覚に陥った。

 

ただ、彼女自体の魅力は夜が更けていくにつれて増していった。

ミステリアスというか好奇心旺盛というか。

とにかく一言では表せない。

 

 

そしてお互い酔いが回り、話題は高次元に移った。

彼女曰く、人間が生きている次元は汚れと神聖なるものが混在する場所であり、人間はそこから自分の道を見つけるために生まれてきているのだという。

そして、神聖なるものをより知るためには、高次元にアクセスできる時間を増やさないといけない。

だから、今はお仕事をしつつ高次元にアクセスる方法を探しているんだ、と彼女は語った。

 

 

私はどうしても高次元という言葉が気になったのでどういうものか聞いてみた。

すると彼女は「普通の人は選ばない選択を選んだり、自分の感情がワクワクすることを選ぶと高次元にアクセスできるんだって~」と教えてくれた。

 

なるほど、だとすれば今の彼女は高次元へのアクセスを求めた結果という訳か。

普通の人はしない服装に、自分の感情がワクワクすることを選んだ経歴。

確かに普通の人には理解できない高次元に到達しかかっている気がする。

 

こうして私は聞き役に徹してデカメガネちゃんとの関係性を深めた。

 

 

高次元暗黒宇宙空間に到達するタンナ

関係性を深めていると、いつのまにかラストオーダーの時間。

夕方から飲んでいたのでそろそろ帰宅することにした。

 

私の方はさほど飲んでいなかったので別段変化はなかったが、デカメガネちゃんはフラフラになっていた。

しかも住んでいる場所はここから四駅も離れた場所にあるそうでその駅からも遠い。

 

流石に置いていくわけにもいかないので、駅まで肩を貸しながら歩くことに。

だが、私と彼女の身長差があまりにもあったため、肩を貸すことができない。

 

しかたなく、私は彼女の体を横から抱く形での介助をすることにした。

彼女はヘロヘロになりながらも「マジで感謝~タンナは高次元に行けるよ~」と恐らく彼女の中での最大の賛辞を贈ってくれた。

 

雑踏の中を麻で出来た七分丈の服を着ている女性を抱えている私は大変目立っていて、疲れたサラリーマンからの視線を感じつつ駅へと向う。

その間も彼女は笑ったり、世の中に対する不平不満を口にしていた。

一緒にいて楽しいなと思った私は「酷い世の中かもしれないけど、こういう出会いがあるから私は生きてて楽しいと思ってるよ~」と今回の飲み会の総括を伝えた。

 

するとそれを聞いた彼女は嬉しそうに強烈なハグ。

こういう素直な部分が彼女の魅力なんだろうなと、酒臭い抱擁を受けながら思った。

 

 

そうやって歩いていると、彼女がいよいよ限界を迎えたらしく「ここで休憩しよう!」といって建物の中へと私を誘導した。

 

その場所がどういう場所か知らなかった私は言われるがままにお部屋のお金を払って入室した。

 

部屋の中は大きなベットが一つとソファーが二つ。

今時珍しい喫煙可能の部屋だった。

ただ、ひときわ目立つのは鏡張りのお風呂。

 

どうしてお風呂が鏡張りなんだろうと不思議な顔をしていると、休憩のためにベットで仰向けになっていた彼女が衝撃的な発言をした。

「タンナってラブホテルに入ったことないの?」。

 

 

青天の霹靂だった。

疲れたときの個室休憩所だと思っていた自分が恥ずかしい。

 

 

女性とラブホテルに入った事実に驚いていると、彼女がスッと立ち上がって私の手を引いてベットに誘った。

そして耳元で「ワクワクする方を選んだ方が人生楽しいよ」と囁いた。

 

妖艶な声に驚いていると、特徴でもある大きな眼鏡をベットに置いてそのままお風呂場に向かった。

 

どうにも、我々はここから性行為をする流れだと、鈍感タンナでも理解できた。

でも、私の心の準備ができていない!

それにまだ知り合ったばかりだし!

まだもっとお互いをよく知ってからこういう関係になりたい!

 

とはいえ、その気になっている女性を前に言い訳するのもどうなんだろう?

凄く微妙な気がする。

 

 

 

色々考えていると彼女の妖艶な声が耳に残っていることに気が付いた。

「ワクワクする方を選んだ方が……」。

 

いや、ワクワクするってなんだよ!

こんな状況だとドキドキ以外何もないよ!

 

特別、解決策も見つけれない状態でどう乗り切ろうかを考えていた。

と言ってもお酒の入った脳ではなにも思いつかない。

不安に駆られて服を弄ると、光明を発見した。

 

光明のありかはポケットの中。

なんといつもの癖入れていたでよく眠れるお薬が一つ!

寝てしまえばいいんだ!

 

どうしてだろう、今は寝れる気がするし、寝ることにワクワクしている!

一つ上の次元に行ける!

そう確信した私はよく眠れる薬を飲んで、彼女がシャワーを終える前に寝て、朝六時にしっかり起きた。

 

夢も見なかったほどの深い眠りだった。

真っ暗な視界と時間の消えた感覚。

あれはまさに、高次元暗黒宇宙空間!

 

それは新よく眠れてすがすがしい朝を迎えたという以上に、重要なことだった。

私は上の次元に行けたんだ!

 

と、テーブルの上に「帰ります」の書置きと休憩料金の半分が置かれた部屋で私は喜んでいた。

 

 

確かに私は、暗黒次元にアクセスできたんだ。

 

 

小話

マダミスを見ていたらクトウルフ神話にハマったので、テイストを加えてみました。体験談を書くブログですがこうして味片ができるのはいいところだなぁと思いました。

 

ここまで読んでくださりありがとうございます🫏

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